去る5月18日(日)に、京都は丹後網野町のP-Fourさんにて、ライヴをしてきました。
この演奏会は、同門の先輩ギタリストで丹後を中心に活躍中の山﨑昭典さんがお招きくださりました。京丹後の芸術祭「アートキャンプあみの」の一環として、また山﨑さんが一貫して毎年行っている「Sound Project」の出演者として演奏してまいりました。
スペインから帰国して10日、しかもプログラムはほとんど入れ替えということで、なかなか準備が大変でしたが、お集まりになられた音楽愛好家のみなさんの和やかな雰囲気に助けられ、楽しくあっという間に終演しました。
ライヴ後は武満徹氏とも共演していた鈴木昭夫先生(山﨑さんの師匠で丹後在住の巨匠)とごいっしょすることができ、貴重なご縁にあずかりました。夜は星空を堪能し、一緒に出演した大久保さんと山﨑さんとで、未明まで飲み語り、翌朝は温泉へ。これがあるから演奏旅行は最高ですね!
帰りは荒木さんに運転をお願いし、ほとんど車内で爆睡の山崎でしたが、丹後は思いのほか近く、また夏にプライベートで遊びに行きたいなと思いました。
最後になりましたが、山﨑昭典さん、P-Fourの博田さんはじめスタッフの皆様、コンサートにご来聴いただいた皆様、本当にお世話になりありがとうございました。
タレガ参りを終えてからは、グラナダへ弾丸旅行に行きました。夜行で行って、夜行で帰る日帰りを決行。アルハンブラ宮殿のチケットは当日券がすぐ売り切れる・・・という話でしたので、明朝未明にバスで到着する便を選びました。
眠気はひどいものでしたが、おかげで無事に入ることができ(チケット売り場はクレジット販売機が奥にあり、当日券の穴場になっています。)、ヘネラリフェの噴水も観賞できました。
そこからファリャの生家を訪ね、シエスタを過ぎたころ小生の楽器を作ってくれたアントニオ・マリンの工房へ。ホセマリンと一緒に働いていらっしゃいました。素敵な好々爺でした。
弾丸ツアーはその後夜から参加したアルバイシンのフラメンコとともに終わりをつげ、興奮さめやらぬままアルコイへ帰還。
アルコイへ帰ってからは、ホセルイスのお孫さんで、ギタリスト兼政治家(!)、イグナシオ(ナッチョ)邸でもてなしを受け、お酒を飲みながらギターを弾きあったり。その翌日には父と旧知の仲だった作曲家/指揮者のハビエルさん、カルミーナさん音楽家ご夫婦に呼ばれたり、まさに音楽三昧。
そして待ちに待ったサンジョルディのお祭り。初日に私たちはモーロの太鼓で行進に加わり、音楽隊として参加いたしました。この模様は新聞にも載ったのですが、ちゃんとホセイルイス追悼で来た日本人が太鼓してる、と書いてます(笑
徹夜で大騒ぎする旧市街ですが、お祭りの3日間、本当に楽しく過ごさせていただきました。
帰りはバルセロナにて、ギター専門店へ。二重奏とソロが半々に楽譜棚を埋めていて、さすがヨーロッパだなと感心。ほしかった楽譜をいくつか手に入れ、荒木さんが衝動買いするかもしれない!と言っていたアントニオマリンを試奏・・・。が、ハカランダはもう入ってこないらしく、ネックも明るめの木目でちょっと印象が違いました。関税と機内持ち込みをいかに乗り切るかという不安もリセットされました(笑)
20日は、充実したあっという間の滞在でしたが、これもすべて、藤井さんの手厚いもてなしのおかげです。何度もお礼を言わせていただきますが、ほんとうにありがとうございました。
滞在中たくさんお話できた現地の皆様、いっしょにご同行いただいた門脇先生と竹田さんにも心よりお礼申し上げます。
ん~また行きたい!もう行きたい!(笑)
ここまで読んでいただいた方、長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
さて、コンサートを終えた我々は旅行終盤の聖ジョルディ祭へ向け、ギター観光へ突入!ギター旅行ですので、観光地はタレガの生地ビジャレアル、アランブラを選びました。
藤井さんの運転で移動し、まずはバレンシアへ。ロイヤルクラシックスの社長さんで、歴史あるバレンシアギター愛好会(Amigo de Guitarra)の会長さんでもあるホアンさんにお会いし、お昼をごちそうになりました。
会社内も案内していただき、弦を梱包している様子や、秘蔵のラミレスなどを弾かせていただき、日本でも販売されている弦などのお土産もたくさん貰ってしまいました。大感謝!
そこからさらに移動し、一路ビジャレアルへ。お墓参りをしよう、ということで場所を探しましたが、なかなか核心へと至らず、、、その日はタレガ通り近くの銅像を見てオスタルへ宿泊。
次の日にタレガの博物館へ行き、職員さんが紹介していただいた博物館の資料室へハシゴ。段ボール4箱ぐらいにぎっしり詰まったタレガの手紙や家族の写真、楽譜などを見せていただき、CDまでいただいてしまいました。ムイシンパティコ!
これは帰国後わかった話なのですが、タレガ博物館で購入した分厚い資料集を見ていると、ペペロメロ、ジョンウィリアムス、イエペスなど草々たる巨匠の面々の間に挟まれ、なんとSHIGERU YAMASAKIの名前が。。。!
スペインで販売されているCDで、タレガの曲目が収録されているものがディスコグラフィーにでていました。神成先生が編集に関係されていらっしゃったそうです(収録されているリストに邦人の名前は、SHGERUとTORU KANNARIのみ。本当にすごい!)
さて、そこからすぐのところにある、タレガ胸像までわざわざ職員さんが案内してくださり、再びお墓へ。この日はお墓の職員さんがいたので、場所も教えていただき、無事にお参りができました。アルカスやフォルテアも同じ場所で埋葬されています。タレガの墓はけっこう荒れていて、石などが持ち去られてしまったのか少しさびしさを覚える外観でした。
次の記事ではアルハンブラ~聖ジョルディのお話です。
先日帰国報告会を終えましたので、ようやくながら4月の記事をUPしたいと思います。
さて、4月22日に、遠くスペインはバレンシア地方、ホセルイスゴンザレス先生の故郷アルコイにて、(市の主催にて)第一回目となるホセルイス追悼コンサートが行われました。
現地在住の先輩ギタリスト、藤井浩さんの働きかけもあり、スペイン側からの追悼コンサートは一か月前の3月に、そしてホセルイスと交流の深かった日本から、山﨑由規と荒木善彦のデュオと、ホセルイスに師事した門脇康一先生の3人で、4月にコンサートが実現しました。
日本を出発したのは4月19日で、バルセロナを経由して移動にまる二日を費やし、アルコイへ着いたのは20日夜。一日の練習ののち本番へと臨みました。
当日は午前中にラジオ番組でコンサートの宣伝、お昼にホセルイス先生のお墓参り(散骨場へ)夜から旧教会にてコンサートでした。
聖ジョルディのお祭り準備まっただなかのアルコイは夜遅くまで賑やかで、連日吹奏楽隊が活躍していました。しかしお祭り前ということもありたくさんのお客さんがご来場くださり、最終的に立ち見がでるほど盛況に。時間通りに始まらないスペインのコンサートですが、逆に待たせすぎては、ということで定刻から演奏がスタート。両組とも熱演で大きな拍手をいただきました。
最後にホセルイス先生の奥様、テレサ夫人に門脇先生からお花をプレゼントし、会場は総立ちとなりました。コンサートは大成功でした。
当日に間に合うよう、北のビルバオから神成徹先生がご夫婦で応援にいらっしゃってくださったり、ハティバに住んでいる荒牧先生がおいでくださったり、故・井上先生のご家族がおいでくださったり、、、日本の縁というものが浸透し、絆となっているのを実感しました。(もちろんギタリストではない現地在住の方々、たくさんおいでくださいました。)ほんとうに嬉しいことです。
次の日4月23日はお隣町のベニジョバで演奏。アルコイも小さな町なのですが、こちらはもっと小さな村という感じです。素朴でやさしい神父さんと、女性の市長さんに助けられ、教会でのコンサートはスタンディーングオベーションをいただき感激いたしました。
実はこの村が奥さんの故郷という、アリカンテちかくヒホナの有名ギタリスト・フェルナンドさんが来てくれていました。どこでもギターで繋がりができるのは、素晴らしいですね。
二つのコンサートを無事に終え、次はギター観光のお話へ続きます。